怒りと恨みの解消法

t f B! P L

過去に受けた仕打ちに対してくすぶる恨み、
今起きていることに対する怒り。

他人や環境にもたらされた激しい感情に
日々を阻害されていませんか?

その感情を手放して自由に生きられたらよいのでしょうが、
なかなか消せるものではありません。

「許しましょう」「受け入れましょう」と言われても
キレイごとではおさまらない私の感情。

それでも手放したい、ラクになりたいという場合
どのようにしたらいいのでしょう。

Contents ---
  1. 怒ってしまう本当の原因
  2. 怒りと恨みの違い
  3. どうしても許せない人がいるとき
  4. 許しが必要なのは自分自身に対して。

なぜ私は怒ってしまうのか?

仕事でカッとなり我慢しつつも胸がムカムカする、子育てでイライラして怒鳴ってしまう、夫に当たり散らしてしまう…
抑えられない怒りを抱えて悩んでいませんか。

「怒ってはいけない、当たり散らすのはよくないことだ。」

そう考えて我慢したり抑え込んだりしても、怒りは人間のもつ感情の中で最も強いものですから、なかなか解消されるものではありません。上手にコントロールして、適度に発散しながら、うまく付き合っていく必要があります。

怒りの感情は、自分が何故怒っているのかという本当の原因を突き止めようとすることでコントロールしやすくなります。


怒りの本当の原因

怒りの本当の原因は相手でも環境でもなく、自分自身の中にあるものです。

  • こうあって欲しい
  • こうでなければならない
  • 必ずそうしなければならない

といった、あなた自身を縛っている理想や願望、価値観などが脅かされた時に怒りが生じます。誰かによって無理やり感じさせられているのではなく、自分自身の譲れない信条が産み出した感情が怒りです。

ですからそれを無理に抑制することは、あなたの大切な価値観をゆがませることになり、一層ストレスが溜まっていくことになります。


怒りは抑えなくていい

「怒りは悪い感情だからガマンしなければならない」と思っていませんか。みっともないし、嫌われるかもしれない、大人げない、こどもに悪影響。だから怒ってはいけない…

けれど怒りを我慢することは、自分の本当の感情を押し込めなければならないということになります。それではいつか暴発します。また、怒りは自分の欲求が満たされないことで生じる感情ですから、それを抑えることはつまり、自分の欲求を抑えることになります。寂しさや虚しさ、無力感にとらわれながらその理由が解らないという状態に陥ります。

かといって、いつでもどこでも怒鳴り散らしていいかというと、そうではありません。社会的にも問題がありますが、怒りの本質をとらえる必要があるからです。


怒りの裏に隠れた本当の感情

怒りという強い感情の裏には、あなたの本当にわかって欲しい感情…寂しさや不安が隠されています。その感情から更に目をそらし続ければ、自分の感情そのものをとらえきれなくなり、ますますコントロールが難しくなるでしょう。怒りの裏に隠れている本当の感情が無いかどうか、自分自身で気付いて受け止めてあげることが大切です。

  • わかってもらえなくて寂しい
  • 私は我慢してきたのにそれを破られて悲しい
  • 誰にも受け止めてもらえなくてつらい
  • 怒って優位に立たないと自分の存在が脅かされそうで不安
  • 私の話は誰にも聞いてもらえない
  • 私ばかりが独りで理不尽を被っている
  • 私のすべてを否定されたような気持ちになる=自己評価が低い

自分のなかできちんと受け止めてあげたら、その気持ちを他者へ理性的に伝えることができるようになります。

  • 私は約束を破られるとさみしい
  • 私の話を聴いてもらえてないようでさみしい
  • 私は大きな音を立てられると怖くて不安になる
  • 私はそれをよくないことだと思うけれど、あなたはどうとらえている?

気持ちをありのままに伝えることで、怒りを生まずに済むようなコミュニケーションを始めることができます。

  • 私自身の中にある譲れない信条とはなんなのか?
  • いつどこでそれを身に付けたのか?
  • それは不本意なものではなかったのか?

怒りをきっかけにいまいちど、自分に問いかけてみましょう。
ガマンして押し込めようとすることをやめ、そのままに受け止めてあげることで、上手にコントロールできるようになります。


POINT 怒りも大切な私の感情。無理に抑え込まず、本当の原因に気付こう!

>>こどもに怒鳴ることを辞めたい。

怒りと恨みの違い

怒りは「こうすべき、こうしてほしい」という自分の信条が脅かされた時に自分自身で生み出す感情であり、寂しさや不安が裏に隠れていると解りました。

では、恨みの正体はどのようなもので、解消することはできるのでしょうか。

怒りは大切にされるべき自分の価値観。それを発散せず自分の中に溜め込み続けてしまうと、体の中でどろどろと腐敗し、奥底に汚泥のように留まり続けます。もはや発散されることを諦め、永遠に持続するものです。

怒りは時に行動を起こすモチベーションとなりますが、恨みはあなたをその場所から動けなくします。怒りの裏に不安や寂しさがあるとすれば、慈しみや愛によって解消されることができます。しかし恨みは対象の破壊を求め、殺意、諦念、自傷などを呼び起こします。

怒りは怒りの段階で適切に受け止め、理解し、コントロールしてあげることが大切です。自分の感情に対して理解できれば、相手へも正しく理性的に伝えることができます。


どうしても許せない人がいるとき

他人を許すことは難しいことがあります。
理不尽を被った自分だけが苦しんで、報復も出来ずただ恨み、身動きが取れない。

「こんなひどい目に遭わされて許せるはずがない」

そう思う時に、相手を許す必要はありません。
苦しんだ自分を無視して否定することになるからです。

自分の感情に寄り添い、自分自身を許せるように働きかけてあげましょう。

私は私を大事にして欲しかった、私を受け入れて欲しかった、理解して欲しかった。

自分のことを、大事にされたり受け入れてもらえない、それに値しない人間だととらえていませんか。まずは自分自身で、大事にして受け入れてあげることが大切です。自分をいたわれば他者もあなたをいたわります。絵がぼろぼろのまま打ち捨てられていればそれを踏みつける人もいるでしょうが、丁寧に修復し美しい額に入れて飾れば美術品になり人々を癒します。どちらの状態にしても絵の価値は変わりません。価値の無い存在は無いからです。

過去にされたことがゆるせない場合には、ひどく扱われることを受け入れてしまった自分を許しましょう。大切な自分をその状態に留め置いてしまった自分自身を許します。価値あるあなたを不当に扱うことを受け入れてしまった自分を、許します。

シンプルにむかつく人間がいるという場合は簡単です。
目を閉じて、深呼吸を3回してから、以下の方法を試してみてください。

①その人物や腹が立った出来事をまるごと袋に詰めてぎゅっと口を結ぶ

②袋が頭から尾てい骨までらせんを描きながらぐーるぐると落ちていくイメージをする
③袋が尾てい骨あたりでふっと消えていくイメージをする。排泄する感覚。

一息つけるまで何度か繰り返してみましょう。

自分自身を許してみる


怒りという感情は他人や環境によってもたらされるものではなく、自分の価値観が脅かされた時に生じる大切な感情だと気付くこと。そして、大切に扱われるべきあなたという存在が傷めつけられる状況を受け入れた自分自身を許した時、ガマンや怒りに支配された日々から解放されるでしょう。他ならぬあなた自身のために、ぜひ試してみてください。

私なんかのためによくなる方法を選べないという場合には、こんな思い込みが自分の中に無いか探してみてください。

  • 私は苦しみ続けなければならない
  • 私は誰にも理解してもらえない
  • この世界は窮屈なところだ

その思い込みはもう手放していいのだと気付いた時、うまく感情をコントロールし自由に生きることが出来るようになります。


➤私を苦しめる思い込みを手放して自由になる
https://www.itn9.space/


糸永愛プロフィール
(一社)行動変容協会認定
エモーションフリーセラピスト

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